美味しくて、色んな料理に使えるなす。でも日持ちしなくて、使いきれずに傷んでしまった…なんてことも。
長く持たせるために冷凍したいけど、なすって冷凍するとまずくなるイメージがありませんか?ベチャベチャになって水っぽくて、生のなすと全然違う!
「なすってやっぱり冷凍に向いていないの?」
「なすを上手に冷凍する方法ってあるの?」
そんな疑問が沸いてきたので、今回なすの冷凍方法について調べてみました。
私のようになすの冷凍に失敗してしまう方の参考になれば嬉しいです。
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そもそもなすって冷凍していいの?
冷凍した時に失敗しやすい「なす」。
そもそもなすは、冷凍出来る野菜なのでしょうか。
もちろん、なすも冷凍出来ます。
なすは、常温でも冷蔵でも日持ちしにくい野菜。水分が蒸発しやすく、低温にも弱いため保存しにくいのが難点です。
ですが冷凍すると、長期保存が可能に。その期間は1ヶ月程度とされています。
そのためなすの冷凍は、本来とてもオススメの保存方法なんですよ。
なすを冷凍すると何故まずくなるのか
せっかくなすを冷凍しても、まずくなってしまっては意味が無いですよね。よく聞くのは、「水っぽくなる」という意見。これがまずいと感じる原因のようです。
なすは水分が全体の90%以上という、水分量の多い野菜です。冷凍するとこの水分も一緒に凍り、解凍する時に出てきます。そのため水っぽくなったり、ベチャベチャになってしまうんですね。
また冷凍することによって、身は柔らかくなり、皮は硬くなります。皮の食感が際立つようになるため、生の時とは異なる食感に違和感を覚えて、まずく感じることもあるようです。
なすの冷凍の仕方は5種類
それでは、なすを美味しく冷凍する方法をみていきましょう。冷凍する方法は主に5つあります。
1.生のまま冷凍する
①なすを水洗いし、食べやすい大きさに切る(皮は剥いても剥かなくても良い)
②10分ほど水の中に浸してアク抜きをする
③なすの水気をしっかり拭き取る
④切ったなすを1つずつラップに包み、フリーザーバッグに入れて冷凍する
なすの皮はそのまま冷凍すると、解凍した時に硬くなります。食感が気になる場合は、事前に剥いておくようにしましょう。
またなすを切らずに、まるごと1本冷凍することも出来ます。その場合は、水洗いした後に水気をしっかり拭き取って、そのままフリーザーバッグに入れましょう。空気を抜くことも忘れないでくださいね。
2.焼いてから冷凍する
①なすを水洗いして縦半分に切る(切らずにそのままでもOK)
②10分ほど水に浸してアク抜きをする
③なすの水気を拭き取り、アルミホイルで包む
④オーブントースターやグリルで弱火~中火で20~30分程度焼いて、焼きなすにする
⑤なすをアルミホイルから出し、氷水に浸して冷ます。
⑥粗熱が取れたら皮を剥いて、フリーザーバッグに入れて冷凍する
焼きなすにする場合、皮は剥いてから冷凍しましょう。皮付きのままだと、解凍して皮を剥く時に、実まで一緒にくっついて取れてしまう可能性があります。
3.揚げてから冷凍する
なすを洗って食べやすい大きさに切り、10分間水に浸してアク抜きをしたら、
①高温の油(180~190度)で素揚げする
②キッチンペーパーの上で油をきり、熱を冷ます
③1つずつラップに包むか、フリーザーバッグに入れて冷凍する
なすは油を吸いやすい野菜です。ですが高温で揚げることによって、油の吸収率を下げることができます。
4.レンジで加熱して冷凍する
①なすのヘタを切り落とし、食べやすい大きさに切る。または切らずに丸ごとでも良い。皮 を剥くかはお好みで。
②耐熱皿になすを隙間なく並べて、ラップをかける
③電子レンジで5~7分程度温める
④なすが柔らかくなったのを確認したら、粗熱を取る
⑤フリーザーバッグに入れて冷凍する
1~4の冷凍方法の場合、保存期間は約1か月です。
5.天日干ししてから冷凍する
①なすを洗ったら、ヘタを切り落として食べやすい大きさに切る
②10分ほど水に浸してアク抜きをする
③なすの水気をしっかり拭き取る
④ザルになすを並べて、太陽の下で2~3日乾燥させる
⑤フリーザーバッグに入れて冷凍する
天日干しした場合、保存期間は1年程度とより長持ちするようになります。
なすを上手に冷凍するコツ2つ
なすには5種類の冷凍方法がありましたが、全てに共通するポイントがあります。これをおさえて、なすの冷凍の失敗を防ぎましょう。
1.フリーザーバッグに入れる時に空気をしっかり抜く
なすだけでなく、食品を冷凍する時は、中の空気をなるべく抜くことが重要です。凍った状態でも空気に触れていると、酸化が進みます。なすが酸化すると、風味や食感が落ちてしまう原因に。また空気が多く入っている状態では、空気中の水分が凍り、解凍した時に水っぽくなってしまいます。冷凍前のひと手間が、美味しさを保つポイントです。
2.冷凍時間は短く
凍るまでの時間が短いほど、なすの美味しさを保ちやすくなります。冷凍庫に入れる時は、アルミバットに並べたり、フリーザーバッグの上に保冷材を置くなどの工夫をしましょう。また冷蔵庫のモードを急速冷凍にするのも良いですね。
見出し5「なすを冷凍する時もアク抜きは必要か」
なすを冷凍する時に、より手間を減らすためにアク抜きを省きたいと思う方や、アク抜きを忘れてしまった!という方もいるかもしれません。なすを冷凍する時に、アク抜きは必須なのでしょうか。
なすはアクの強い野菜の一つです。そのため調理や冷凍の際は、アク抜きをします。これをすることによって、なすの切り口の変色を防ぎ、渋みを和らげます。逆に言えば、変色や渋みがそれほど気にならないという方は、アク抜きしていなくても大丈夫。また渋みは、油を使った揚げ物や炒め物をすると、ほとんど気にならなくなります。
ただアクが残ったままだと、体に悪そうと思うかもしれませんね。なすのアクは、ポリフェノールの仲間である「クロロゲン酸」です。これは体に悪影響を及ぼすものではないため、大きな問題はありません。
もちろん、アク抜きをした方が見た目や味は良いため、やった方が良いと言えます。ただアク抜きをしなかった場合でもなすは冷凍できますので、そのまま使ってくださいね。
解凍は必要?冷凍したなすの上手な使い方
冷凍したなすを使う時、解凍をした方が良いのでしょうか?結論から言うと、解凍せずそのまま使うのがベストです。特に自然解凍してしまうと、水分が出て水っぽくなり、まずくなる原因になります。
それに凍ったまま調理すれば、時短にもなりますよ。冷凍したなすは、中の繊維が切れて、味が浸み込みやすい状態になっています。そのため煮込み料理などはうってつけ。生のなすを使うよりも、短時間で味が馴染みます。また冷凍したなすは、油の吸収率が少ないのも特徴です。生の時よりもヘルシーなのも嬉しいですよね。
例外なのは、焼きなすを作る時。冷凍する際に焼きなすにしてある場合は、そのままでは当然食べられません。この時は自然解凍、または電子レンジで半解凍してから使いましょう。
また天日干しした冷凍なすは、使う前にお湯に10分ほど浸して、柔らかくなったら水気を切ります。炒め物や煮物で使うのがオススメですよ。
まとめ
冷凍するとまずいというイメージがあった「なす」。ですが上手に冷凍すれば、長期保存が出来て、料理の時短が出来て、油の吸収も抑えられるという嬉しいポイントがたくさんあることが分かりました。
これからは冷凍保存も上手に活用して、より一層なすを美味しくいただきましょう。
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